悲憤の島オキナワの記録・・・中野好夫
○あらゆる意味において、
オキナワは日本の縮図だとは、
オキナワから帰ったすべての人の口から、
わたしの直接聞いた言葉である。
物質的生活の極度の困難から、
やむなく精神的荒廃にまで追い込まれてゆく大多数の庶民、
それらの犠牲の上にのっかって
私腹を肥やす一部少数の追随的権力盲者、
利権屋、
享楽業者、
そしてまた
火事場稼ぎ組の渡来日本人、
-まさしくこれは日本の縮図でなければならぬ。
(略)わたしは本書にあって、
一人でも多くの日本人が、
悲しみの島オキナワの実情と、
その県民の熱望とを、
自分たちの問題として知ってくれることを、
もう一度あらためて心から祈る。
ーーー悲憤の島オキナワの記録ーーー初版序文より
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