祖国なき沖縄④

悲憤の島オキナワの記録・・・中野好夫


○あらゆる意味において、

オキナワは日本の縮図だとは、

オキナワから帰ったすべての人の口から、

わたしの直接聞いた言葉である。

物質的生活の極度の困難から、

やむなく精神的荒廃にまで追い込まれてゆく大多数の庶民、

それらの犠牲の上にのっかって

私腹を肥やす一部少数の追随的権力盲者、

利権屋、

享楽業者、

そしてまた

火事場稼ぎ組の渡来日本人、


-まさしくこれは日本の縮図でなければならぬ。


(略)わたしは本書にあって、

一人でも多くの日本人が、

悲しみの島オキナワの実情と、

その県民の熱望とを、

自分たちの問題として知ってくれることを、

もう一度あらためて心から祈る。


ーーー悲憤の島オキナワの記録ーーー初版序文より

琉大事件を考える(仮称)

第一次琉大事件に関する情報を集めています。